朝ごはんはなぜ重要?朝ごはんを摂ることで得られる効果とは

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朝は忙しくて、つい朝ごはんを抜いてしまう方もいるのではないでしょうか。しかし、朝ごはんは身体の調子を整えるために欠かせません。 本記事では朝ごはんを摂ることで得られる効果と、朝食で摂取したい栄養素について紹介します。

朝ごはんを摂ることで得られる効果

朝ごはんを摂ることは、なぜ大切なのでしょうか。朝ごはんを摂ることで期待できる効果について紹介します。

脳や身体の働きを活発にできる

睡眠中は体温が低下しています。朝ごはんを食べると、体温が上がり身体が活動しやすい状態になります。つまり、朝ごはんには脳や身体を起こし、ウォーミングアップさせる効果があるのです。

朝ごはんを抜いてしまうと体温がなかなか上がらず、エネルギー代謝が低い状態が続きます。そのため、仕事がはかどらない、勉強に集中できないといったことが起こりやすいです。

朝ごはんをしっかりと摂れば、体温を上げたり体内のリズムを整えたりすることができ、仕事や勉強の効率アップにつながります。

脳はエネルギーの消費量が高く、全身で使うエネルギーの18~20%は脳で消費するといわれています。食事を抜くと、エネルギー不足に陥りやすいので注意が必要です。

寝ている間でも脳は活動し続けているため、朝起きたときはエネルギーが不足した状態にあります。

朝ごはんを食べずに1日をスタートしてしまうと、脳はスムーズに働かず、学習や仕事にも影響が出てしまうでしょう。

脳を朝から働かせるためにも、朝ごはんは大切です。

長期的な健康維持にもつながる

朝ごはんを食べることは、朝の活動に影響するだけでなく、長期的な健康維持にもつながります。そういえる理由について、みていきましょう。

便秘の解消を見込める

便秘で悩んでいる方は多いでしょう。便秘解消には、生活リズムを整えることが欠かせません。そして、生活リズムのひとつとして挙げられるのが食習慣です。

食事は1日3回規則正しく食べましょう。朝ごはんも決まった時間に食べることが大切です。朝ごはんを食べると、胃腸の動きが活発になり、便意をもよおしやすくなります。

単に朝ごはんを食べるだけでも良いですが、便秘解消に良いといわれる食品や栄養素を摂ることを意識すると、さらに効果が期待できます。

便秘解消におすすめの食品や栄養素は以下のとおりです。

・発酵食品

・食物繊維

・オリゴ糖

納豆や味噌、漬け物などの発酵食品には乳酸菌が含まれており、腸内環境を整える効果が期待できます。朝からごはんに納豆と味噌汁、漬け物といった和食メニューにすると、しっかりと摂取できるでしょう。

また、食物繊維も便秘解消には摂取したい栄養素です。食物繊維には海藻や果物などに含まれている水溶性食物繊維と、きのこ類や穀類などに豊富な不溶性食物繊維があります。

水に溶けやすい水溶性食物繊維は便を柔らかくする作用、水に溶けにくい不溶性食物繊維は腸を刺激して便意を促す作用があるとされています。どちらも便秘解消に良いので、両方を摂るのがおすすめです。

加えて、オリゴ糖は腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えるのに良いといわれています。オリゴ糖は、主に玉ねぎや大豆、アスパラガスなどに含まれています。また、砂糖の代わりにオリゴ糖を使うのも良いでしょう。

生活習慣病の発症リスクを軽減できる

朝食を抜くのが習慣になっている人は、朝食を食べる習慣がある人と比較すると、動脈硬化を発症するリスクが2倍に高まるといわれています。

つまり、動脈硬化を予防・抑制するという観点からも、朝ごはんを食べることは良いといえるのです。

ほかの点として、朝ごはんを抜く習慣がある人は、過体重や肥満になりやすいともいわれています。

朝ごはんを食べないと、お昼まで空腹状態が続きます。空腹から昼食や夕食の量が増えてしまったり、お菓子などを食べ過ぎてしまったりして、肥満につながりやすくなります。

朝ごはんを食べる人よりも生活習慣病などの発症リスクが高くなるといえるでしょう。

朝ごはんで意識的に摂りたい3つの栄養素

朝ごはんで摂取するのが望ましい栄養素は、炭水化物、たんぱく質、ビタミンB群です。この3つの栄養素を意識して朝食メニューに取り入れてみましょう。

炭水化物

脳のエネルギー源は、でんぷんや砂糖が分解されることでできるブドウ糖です。炭水化物は太るイメージから敬遠されがちではあるものの、脳に必要な栄養素です。

朝から必要なエネルギー源を摂取することで、脳もしっかりと活動することができます。集中力を高めるためにも、ブドウ糖はきちんとチャージすることが大切です。

朝食では、ご飯やパンなど炭水化物が豊富な「主食」を食べましょう

【炭水化物を含む食品】

・ご飯

・パン

・麺

・シリアル

・いも類 など

たんぱく質

たんぱく質は筋肉や臓器の材料となるもので、栄養素のなかでももっとも重要です。朝ごはんでたんぱく質を摂取すると、体温を上げて活動に備えることができます。

たんぱく質を朝食で食べるメリットは以下の3つです。

体内時計を調整する

たんぱく質が多く含まれている食材にはアミノ酸の一種であるトリプトファンが入っており、体内時計を調節するのに役立つこともわかっています。朝からたんぱく質をしっかりと摂ることで体内時計がリセットされると、目覚めもスッキリして朝から活動的に過ごすことができるでしょう。

ブドウ糖濃度の過度な上昇を抑える

たんぱく質をご飯やパンなど糖質が多い食べ物と一緒に摂る、または糖質の前に摂ると、血液中のブドウ糖濃度が急上昇するのを抑えることができます。

セカンドミール効果を得られる

セカンドミール効果とは、最初に摂った食事が次に摂る食事の血糖値にも影響を与える現象のことです。朝ごはんでたんぱく質を摂ることで、昼食後も血糖値の上昇が抑えられます。その結果、昼食以降の食べ過ぎを抑えられるといううれしい効果が期待できるのです。

【たんぱく質を含む食品】

・肉

・魚

・乳製品 など

ビタミンB群

炭水化物が分解され脳のエネルギー源であるブドウ糖になるには、酵素による代謝が必要です。ビタミンB群には、代謝を促進する酵素の働きを助ける役割があるため、朝ごはんで炭水化物を食べる際はビタミンB群も摂取しましょう。

種類別にビタミンB群の働きと主な食品を紹介します。

ビタミンB1

炭水化物を分解する酵素の働きをサポートし、皮膚や粘膜の健やかな状態の維持を助ける

豚肉、ウナギ、タイ、玄米など

ビタミンB2

皮膚や粘膜の健やかな状態の維持をサポートする

レバー、チーズ、卵など

ビタミンB6

たんぱく質の代謝、また皮膚や粘膜の健康維持をサポートする

マグロ、カツオ、イワシなど

ビタミンB12

赤血球の形成をサポートする

レバー、肉類、貝類など

バランスの良い朝ごはんの献立例

先述の3つの栄養素を含んだ朝ごはんの献立例を、主食ごとに分けて紹介します。例を参考に見直してみましょう。

■主食がご飯の場合

ご飯

炭水化物を摂取して脳を目覚めさせましょう。また白米の代わりに玄米を選ぶと、ビタミンB群の摂取量をアップできます。

味噌汁

具材に豆腐を入れるとたんぱく質、野菜類を入れるとビタミンが摂取できます。

卵焼き

朝の食事に欠かせないたんぱく質を摂取できます。

漬け物

腸内の善玉菌を増やすのに良い発酵食品。野菜の食物繊維も摂取できます。

■主食がパンの場合

パン

脳に必要なエネルギー源を炭水化物から摂取しましょう。全粒粉のパンに変えると、ビタミンB群の摂取量が増やせます。

ハムエッグ

ハムと卵からたんぱく質を摂取できます。

牛乳

朝ごはんに必要なたんぱく質を補給します。

ヨーグルト

発酵食品なので、腸の調子を整えるのに役立ちます。

まとめ

朝ごはんを摂ると、睡眠中に低くなっていた体温を上げ、脳や身体を目覚めさせる効果があります。また、集中力を高めて仕事や学習の効率をアップするためにも、朝食は欠かせません。

これまで朝食抜きが習慣になっていた方は、今回紹介した記事を参考に、しっかり朝ごはんを食べてみてはいかがでしょうか。